ジャポニスム
ジャポニスムとは、日本から来るものなら何でも、そのスタイルや書法を模倣する一種の流行、熱狂でした。しかしこの流行は奇妙なもので、ほぼ半世紀も続き、イギリスからフランスまで西欧のすべての国を虜にし、しかもその表れ方は対極的でした。確かに「ジャポニエーズリー」と呼ばれた悪趣味を産み出しましたが、同時に、1860年代から20世紀初頭にヨーロッパが経験した物の見方の改革に寄与したことは否定できません。なぜならば、ジャポニスムが18世紀のシノワズリーや19世紀のオリエンタリズムのような過去のエギゾチスムの流行と即座に区別できることは、ジャポニスムはアカデミズムや公的な場よりも、新しい表現を探究する芸術家たちにおいて見られたことです。
北斎や広重、さらにそこまで有名ではない画家であっても、彼らの多くの版画の中に、西欧の画家と版画家たちは色彩、素描、配置、遠近法、形態について新しい表現を発見したのです。他の影響(特に当時新しいメディアであった写真)などと組み合わされ、その新しい表現は視覚の秩序に根本的な変動を引き起こすことになりました。装飾芸術においても、この遙かなる源泉から、図像のレパートリーを刷新するモチーフだけでなく新しい技術も汲み取ったのです。この衝撃の波は途切れることなく印象派、アール・ヌーボー、そしてアール・デコまで拡張していくのです。
ジャポニスムの発明
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版画におけるジャポニスム
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ジョルジュ・ビゴー
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文学におけるジャポニスム
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